2025年3月22日土曜日

コンベンショナル・タイプとは

 つま先とかかとに補強がなされたものをコンベンショナル・タイプと言います。薄手のストッキングには必須です。

この画像はLANVINのル・アーブルです。コンベンショナルの画像では評価の高かったものです。

濃い色ほど補強がはっきりします。逆に白くても肌の色との差が大きくなればやはり目立ちます。下はロアンヌです。

 左がカノン、右がロアンヌですが、ほとんど気にならないと思います。実際は肌の色によって程度の差があります。
つま先の出るタイプの靴では避けた方がいい場合もありますが、絶対NGだとは思いません。補強の面積と薄さ、靴や服とのバランスによってはかえって上品さを倍加させることもあります。
つま先の補強を「昭和のストッキングっぽさ」と表現している人もいるようです。非常に貧困な表現だと思います。でもそういうものしか見ていないのでしょう。最近のパンティ・ストッキングはこういうところがおざなりですから。

私はつま先・かかとの補強は、ストッキング自体もさることながら、はく人の足や合わせるものによってきれいにも鬱陶しくも見えるものです。それらを等し並みに言うのはストッキングの価値を理解していないのだと思います。

 コンベンショナルの名前のとおり、昔のシームレスには補強がある物が普通です。いつ頃からかかとの無い物が出てきたか知りませんが、つま先を目立たなくするのは昭和40年代からあったようです。パンティ・ストッキングでは昭和50年代始めにはあったそうです。
左はアツギのシームレスです。
つま先のシームが今と違って縦に走ってるので、少しつま先が余っています。きちっとつま先とかかとを合わせるのがストッキングをねじれやムラがなくきれいに、かつ一部にテンションをかけ過ぎないように均一にはくための基本です。コンベンショナル・タイプはその点で一つの目印にもなります。
 
ノンストレッチでは、かかとを立体的に縫製するためにも補強が必要と聞きました。かかとの丸みを包み込むようにするのは全体的にムラが無くなるのにも有効ですし、靴の中での収まりもよくなります。これは女子生徒用のシームレスストッキングですが、このように丁寧に作られた物をはいていたんですね。

4 件のコメント:

  1. 何もかも時代遅れとして昭和を使うのは昭和生まれとしては聞き捨てならないですね。安易なTVなんかの影響でしょう。それを真に受けるのもどうかとは思います。
    ゆがみなんかも放っていたような無頓着な人が多かったんでしょうね。一度「黄金分割」のところを見てほしいものです。

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  2. サポートタイプでつま先が見えるのは、実際野暮ったく見えることが多いと思います。スルーでも透け具合や色によっては同じ感じがします。はつきさんはかねて「あるなしではない」とおっしゃってますが、本当にその通りだと思います。
    極めて薄手でスルーなのは「透」でしょうか。インポートのでもありますが、こちらはちょっと不安です。実用上問題を感じたことはありませんが。

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  3. ノンストレッチって何ですか?どういう製品がありますか。

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  4. 昭和生まれとしては昭和が時代遅れとかおかしいとかの形容になるのはかちんときますね。昭和の頃明治や大正をそんな風に扱ったでしょうか。そのサイトを見ました。本当に貧困な表現で軽薄ですね。ナマ足なんて書く時点で言葉のセンスに欠けていると思います。

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Gerbe 'Carnation'

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