電車の車内ビジョンに「芸能人お忍びグルメ」というのがありますが、この「お忍び」という言葉に引っかかります。
お忍びというのは「身分の高い人が、身分を隠して外出すること」ですが、最近は単に仕事ではなく「プライベート」の意味で使われるようです。
違和感があるのはこういう誰でも目にできるコンテンツに使っていることで、取材ではなくプライベートと銘打ってもそれは無理でしょう。
放送業界でタレントは「身分の高い人」なのは、フジテレビのことを見ても分かりますが、そういうことならそれはそちら側の事情として内輪で使えば良い事です。
「撮れ高(取れ高の転用?)」「尺」などもそうです。こういう仲間内の隠語を公に使うのは野暮です。(野暮も通じなくなってきました)
中居というタレントがフジテレビ社員送ったメールの「男同士じゃつまらんね。女性いるかなね。一般はさすがにね。」という箇所が公開されています。この「一般」という言葉にも気になるところがあります。
芸能人が一般人と言うときには、「芸能人、芸能・放送業界の人」以外を指すのは別におかしくはありません。どんな集団でもあることです。しかし、ここではどうも「素人」を指しているようにも聞こえます。素人とは「堅気の娘」で「玄人(芸者など水商売の女性)」の対義語です。つまり女性アナウンサーは「玄人」とこの業界では認識されていると受け取れます。
もちろん一般人とか素人とか言うとき、自分たちは特別だという驕りがあるのかもしれません。オタクが非オタクを一般人と言うときも同様です。
どちらか分かりませんが。
「玄人」なら「客」とのことは口外しませんが、この件では外に持ち出されました。 時代が変わったという認識が欠如していたのでしょう。つまり社中の人でも「玄人」ではないということです。それに気づかない体質が、こういう言葉の使用にも現れてくるのではないかと思います。「素人」と「玄人」、「一般人」と「非一般人」の垣根はよほど慎重に設けないととんでもないことになります。安易に「素人」「一般人」と口にすべきではないことに気づくべきです。
TVで芸能人が素人とか一般人とか聞くと思い上がっていると思います。内輪で使うならともかく。中には一般人というのが相対的な概念と認識していないのではないかと思うこともあります。
返信削除そういう見方もあったんですね。私は単に思い上がりだと思っていました。
返信削除お忍びはやっぱり使い方が間違ってますよね。いくらプライベートという意味だと言っても、「お」が付いてますからね。
ただあのコンテンツ自体は、自分も前から食べたかったんだよという感じを出したかったんだと思います。